重要情報のデータ圧縮には可逆圧縮方式(Lossless)が必須

データの圧縮方式は大きく分けて「可逆圧縮方式(Lossless)」と「非可逆圧縮方式(Lossy)」があります。ともに、重複パターンを符号変換するなどしてデータサイズを縮減するということは共通していますが、圧縮/展開前後でのデータ同一性が大きく異なります。それぞれの圧縮方式の特徴をご説明します。

可逆圧縮方式(Lossless)

圧縮/展開した時に、データの同一性が保証されている圧縮方式です。文書データなどの圧縮に使用されているZIPが代表的です。圧縮率は1/5~3/4程度で非可逆圧縮方式と比較するとそれほど高くはありませんが、データが劣化しないため、検査画像など事後の検証や解析が想定されるデータに適しています。一般的には圧縮がかかりにくいデータで、圧縮処理に時間がかかる傾向にあります。

非可逆圧縮方式(Lossy)

圧縮/展開した時に、データの同一性が保証されない圧縮方式です。地デジ・ワンセグ等のデジタル放送やデジカメなど、主に民生用途で採用されている方式で、動画であればMPEG、静止画であればJPEGなどが広く普及しています。1/20~1/100と非常に高い圧縮率を期待できますが、データが劣化するため、生産情報や検査画像などトレーサビリティーが求められるようなデータの圧縮には不向きです。
圧縮方式 特徴
可逆圧縮方式(Lossless) 圧縮/展開した時に、データの同一性が保証されている(データが劣化しない) zip, lzh, png
非可逆圧縮方式(Lossy) 圧縮/展開した時に、データの同一性が保証されない(データが劣化する) mp3, acc, mpg, jpg

CVC(Catana Versatile Compression)とは

CVC

現実世界ではリアルタイム性が最重要

これまでの一般的なデータ圧縮技術は「圧縮率」を重視する傾向にありました。圧縮率を重視した場合、「圧縮時間」が長くなることが多く、生産現場や走行中の自動車のような決められた時間内で圧縮処理を行うことが困難でした。

「現場で使える」圧倒的なリアルタイム性

そこで考案されたのが当社のCVC(Catana Versatile Compression)圧縮技術です。入力データを波形データ(連続性を有する)に限定し、波形の形状変化パターンから符号化。辞書方式のような複雑な検索処理を省くことにより、このアルゴリズムを1pass(ストリーム)で実行でき、「可逆圧縮」でありながら大幅な高速化を実現しました。
CVCは、リアルタイムで高速可逆圧縮が可能な、これまでにない画期的な圧縮方式です。

圧縮率と圧縮時間の比較

自然画像

自然画像

  • 2560 x 2048
  • RGB888(24bit)
  • 動作CPU Core i7 3GHz
圧縮方式 圧縮率(%) 圧縮時間(msec)
CVC(高速モード) 53 90
PNG(速度優先) 67 370
CVC(超高圧縮モード) 37 1030
PNG(圧縮率優先) 37 15880
圧力センサー

圧力センサー

  • 32bit x 2ch x 6K sample
  • 動作CPU Core i5 2GHz
圧縮方式 圧縮率(%) 圧縮時間(msec)
CVC(高速モード) 17 2
ZIP(標準) 64 30

利用分野に合わせた3つのCVC「CVC Series」

画像データ圧縮に特化したリアルタイム高速可逆圧縮ライブラリ。検査画像などの全数保存に。
リアルタイム波形データ圧縮ライブラリ。さまざまな波形データを即時・高効率圧縮。
CVC圧縮をFPGAで実現したIP Core。

主な利用分野

トレーサビリティー

  • 家電製品
  • 自動車
  • 半導体/液晶パネル
  • シート/印刷物
  • 食品
  • 医薬品/医療機器
  • 農産物 etc

開発

  • 航空宇宙(シミュレーション)
  • 自動車(自動運転/ADAS)
  • 医療装置(シミュレーション)
  • 素材開発
  • データ解析ソフト etc

分析・学習

  • AI
  • ビッグデータ解析 etc

クラウド

  • データストレージ
  • 映像配信
  • 音楽配信